2015年07月22日

仮綴じ本販売

仮綴本 夏目漱石『吾輩は猫である』  九歩堂版

■本書は仮綴本ですので、ルリユールの素材としてお使いいただけます。
・糸かがりは二個所留めですが、昔の糸より強度があるので、このままでも繰り返し繙読に耐えるはずです。
・前後に見返しを添えて寒冷紗で背固めし、強度を増しました。
・表紙は九ポ堂デザインおよび印刷のソフトカバーです。本文と表紙の接着部分を表見返しの一個所だけとしました。
後見返しにノリ付けしていないので、繙読時に背表紙が傷むのを幾らか防ぎます。
気になる方は普通のノリで背固めしていただきますと、並製本に近い状態になります。


■今回の『吾輩は猫である』は「寸珍版」を底本としています。
気っ風の良い江戸弁によるルビをご堪能下さい。
このテキストでしか味わえない醍醐味を提供するものです。
編者は、これが生前の漱石による唯一の「著者認定本」であると考えています。

■販売価格 \5,400(税込)※送料は別途かかります。
■四六判 596ページ 本文:オフセット印刷 別刷カラー図版(浅井忠、中村不折)
表紙:凸版印刷(2色+空押し)

詳細および申し込みは九歩堂HPをご覧下さい。
http://www.kyupodo.com/neko/

製本してみて
とじつけ製本を制作しました。39折と多いので、解体と綴じは多少手間がかかります。


慎重に解体すれば、補修の必要はありません。
図版は結構しっかりと貼ってあります。60番の麻糸で綴じ、普通に丸背ができました。


(近藤理恵)
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2015年01月20日

イタリアの出版社

印刷の美、ALBERTO TALLONE EDITORE
A small publisher of beautiful books


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ALBERTO TALLONE EDITORE(アルベルト タローネ エディトーレ)は北イタリア、トリノにある家族でやっている小さな出版社で印刷(TYPOGRAPHER)、製本工房です。
全て17世紀から続いている伝統的な工法により手作りで本を作っています。
1939年にAlberto Tallone氏がパリでの印刷の修業を終えてトリノで始めました。
現在はAlberto Tallone氏の息子Enrico Tallone氏と孫の御嬢さん二人ElisaさんとEleonoraさんが工房を引き継いでいます。
Tallone工房は昔からの伝統的な手法で、昔から引き継いでいる活字を使い完全な手作りで製本まで行い、
美しい本を作ると言う事だけに専念しています。
Tallone工房で作られる本は出版部数が限られており一冊一冊に番号がふられています。
印刷する紙も上質のコットンペーパーを使用しヨーロッパのみならず中国、日本の手作り紙を使用することもあります。

Tallone工房の本を紹介した英文がありますので紹介させて頂きます。
The design of Tallone’s editions, each sporting an original typographical architecture,
become famous for the quality of its print, the relevant of the published works, the
elegant layouts, the slender formats, the exclusive characters from hand- crafted
stamps, the valuable and exotic paper sheets, in pure cotton that last through the centuries.
(”Italy 24" A small publisher of beautiful books is the talk of the town among New York bibliophiles by Stefano Salisより)→リンク

その他の特徴としましては17世紀の芸術家が作った文字の刻印も所持しており、
印刷文字、紙、透かし模様(15世紀の透かし模様も再現)、インクに至るまで
Tallone工房の美的見地より美をとことん追求した本が制作されています。

ご興味のある方は、Tallone Editoreのホームページhttp://www.talloneeditore.com をご覧いただき、
またもう少し詳しい本の情報が必要な方はメールで連絡をお願いいたします。
サンプルの本をご覧になりたい方もご一報ください。

Tallone Editore 日本窓口 
CLN日本代表 沼田 滋
s.numata@it.cln.gruppocln.com
03-6205-3456

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2015年01月19日

書籍紹介

Più da vicino / Luigi Castiglioni

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イタリア、リミニに工房を持ち活躍しているルイジ カスティリオー二氏の作品細部の写真を集めた作品集が出版されました。
『Più da vicino / Luigi Castiglioni』180部とH.C.30部の限定版。いただいたメッセージより引用します。

『製本家、箔押し師として、私は10年以上に渡り高いレベルでのプロの技術を磨いてきました。
そして、世界中のお客様や書籍商のために作品を作り続けてきました。
その中で、洗練された仕上がりと本に対する敬意、注文主への配慮、伝統との対話、技術革新、それらすべての融合を目指すという美学を貫いてきました。

この作品集を上梓することにより、私の製本家としての歴史の一部を皆さんと分かち合いたいと思います。
お楽しみいただければ幸甚です。より詳細な情報をご希望の場合はご用命下さい。』

ウェブサイトにも本に収められた作品の制作工程などが掲載されています。
あわせてどうぞご覧ください。
http://www.luigicastiglioni.it

(藤井)
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2014年12月17日

書籍紹介

『バチカン図書館のリンプ製本』


 スエーデンの製本家モニカ・ラングェ(Monica Langwe)さんのホームページhttp://www.langwe.se/enから購入することができる。ここで言うリンプ製本とは、文書類の製本に使われた接着剤をほとんど使っていない各種の製本を含んでいる。80,000点の写本と1,100,000点の印刷本の蔵書で知られるバチカン図書館のコレクションから、11点のリンプ製本の構造・綴じ・材料をカラー写真と図版を使って詳しく解説している。巻末にはシュン・エヴラールさん、カルメンチョ・アレギさん、ヘディ・カイルさんを含む欧米の製本家によるリンプ製本の作品が掲載されている。
 同じシリーズの『タリン文書館のリンプ製本』」はエストニアのタリン市立文書館のコレクションから、8点のリンプ製本について解説している。巻末には8人の製本家による作品が掲載されている。『10人のブックアーチスト』というカタログも魅力的である。伝統的な製本構造とは別個の発想で作られた製本作品はオリジナルな想像力にあふれている。いずれもホームページから直接購入出来る。ドルまたはユーロの支払いを選択出来て、カードまたはPayPal(ペイパル)による支払いが可能である。
 ホームページには、モニカ・ラングェさんの他の作品やリンプ製本のワークショップの予定などが掲載されている。アルバムやスケッチブックのように貼ったり、付け加えたりできる構造の作品が多いのが特徴である。


(岡本)
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2014年08月19日

書籍紹介

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている
再生・日本製紙石巻工場

佐々涼子 著 早川書房 2014

3年前の3月、紙が足りないと騒がれていたことを覚えていますか?東日本大震災で、日本の出版用紙の約4割を担う日本製紙の主力工場である石巻工場が壊滅的被害にあったのがその理由でした。本書は、その日本製紙石巻工場の再生までの道のりを描いたドキュメンタリーです。
話は地震当日と直後の混乱した状況、誰もが「工場は死んだ」と思ったという工場の被害状況に始まります。そして読んでいる今でさえ無謀と思える「半年復興」に向けてそれぞれの持ち場で黙々と働いた従業員の姿が描かれ、工場再生の象徴となる8号抄紙機の初稼働へとつながります。語られた従業員の言葉からは、直面した困難や苦悩、さまざまな葛藤や悔しさなどが滲み出ます。そして同時に、自分たちが本の紙を造っている、日本の出版界を支えている、という職人としての矜持が感じられます。
本への関心が高い倶楽部会員の皆さんの中でも、それほど多くの紙が石巻で作られていることを震災で初めて知った方も多いのではないでしょうか?恥ずかしながら私もその一人です。もっと言えば、毎日本を手にしていながら、本の紙がどこで作られているかを考えてみたことすらありませんでした。だからこそ、この再生の物語は読んでおきたいと思いました。
本書に使用された紙はすべて石巻工場で作られたもので、巻末には使用された紙が記載されています。また、当面は電子化の予定は無いそうです。ぜひ、石巻工場8号抄紙機で作られた本文用紙の手触りを感じ、その紙に関わった土地や人々に思いを馳せつつお読み下さい。石巻で職人達によって「つなげ」られた紙への思いは、きっと読者の手や心にもつながっていると感じられることでしょう。
なお、本書の売上の3%は、石巻市の小学校の図書購入費として寄付されるとのことです。


(佐藤)
posted by 東京製本倶楽部 at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | books | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする